2019-11-26
誰かのために。そのものに満足すること。
6:22am どこまでも霧の白が続く。ここは雲だろうか、繭だろうか、夢だろうか。美しく浄化される雪の白とは違う。空中にまとわりつく水の粒に抱きしめられて視界を奪われながらも幸せと。
距離を置きたくて、忙しくとも日帰りを続けた3か月。父の頑張りは素晴らしく、わたしの気持ちも、母の様子も落ち着いて、久しぶり5日ほどの実家滞在。
私がいると母は最大限に何かしようと頑張って、夕食の後は疲労困憊、お風呂に入れるのが一苦労。ならばゆっくり昼間お風呂屋さんで背中流して髪を洗いましょうーー母は泳げるようになりたかったようで水泳を習っていた。浮かべなくてあんなに苦労してたのにバタ足止まり。なのに地中海にでもプカプカ浮かぶようにふわりふわりと塩分濃度の高い露天風呂浮いてしまう…今は足が踏ん張れなくて。で、背中を後ろから抱えるようにしながら、ゆっくり話しをする。
はじめてオーブンでケーキやバターロールを焼いた時のこと。焼きたての香りがまだ鼻に残っているよ。
ドライヤーの風を気持ちよさそうに受けて目をつぶってる。歩けなくなる日も遠くないだろう。「今」はそう長く続きそうにもないけれど、残された時間を、もう少しだけ。
帰る頃になって「今日は朋子のお誕生日だったね」ですって。
えっ、忘れられてたと思ったよ。それでもよいのよ。もう。
誰からもほめられず認められなくても自分が相手に貢献できていることそのものに満足すること。Alfred Adler
11月25日
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