2020-05-01
潮の満ち引きに似て
緊急事態宣言のギリギリに施設に母を入居させることができて安堵も束の間、必要なもの買い揃える場所を探すのもたいへん。手続き等を終えてホッとしたところで気持ちが緩んで、もう生きて母と会う日はないかもしれないと恐怖にも似た気持ちに襲われる。そのスポットに陥ると堰を切ったように涙して、けれど、いやじゅうぶん母は頑張って悔いはないじゃないと割り切ったようにもなる。
ここ数日の寝汗が半端じゃなくて真夏テニスをしたような汗。2時間ごとに着替えが必要で、短距離走の直後みたいに息も荒いのに熱は36.5℃。
チグハグな体調に不安はつのる。
夕方、耳の真下あたり鈍く嫌な痛みは鎖骨へと広がってる。休日の救急外来で診察。
リンパ管炎とかで入院と思って覚悟していたけれど、寝違えと胃炎のコラボと診察。
休日担当医師は運良く整形外科医。いわゆる寝違えと胃炎の痛みが首に集中して鎖骨にかけて締めつけられるように感じるのでは…と丹念にレントゲンを見ながらリンパの腫れもないし、とにかく熱がないからね、と診察終了。そういえば22歳の保育士の時の胃潰瘍でも確か呑み込みにくく感じてだったなぁと、ちょっと安心する。
少し前に進もうか…と思うと体調を崩す。気持ちが砕けてしまいそうになる。見えないコロナウィルスの渦にあっても季節はきちんと進んで、家の前に立つ松の木ではウグイスが大音量のソプラノを響かせてくれる。そのウグイス嬢(ホントはオス)のへたっぴなデビューの頃から見守る私は息をひそめて聴き入る。笑ったこと、ほんとうにゴメンなさい。毎年少しずつ上手くなって儚くも美しい歌声に心が震える。小さな力をもらう。自然の美しさと強さに。報われる努力に。
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